2013年09月25日

失われた湿地 放置7年 群馬県境 利根大堰河川敷

9月24日 朝日新聞 朝刊 埼玉版の記事からです。

国、対策ないまま掘削開始

 


掘削場所は、行田市と群馬県千代田町間の利根大堰の下流で、群馬県側の長さ約2.5`に及ぶ河川敷。
かつては湿地帯で、動植物が数多くいたが、
1968年に大堰が完成して水が減り、土砂がたまって乾燥していた。
利根川上流河川事務所は、2003年、他の堤防建設のため、土砂掘削を開始。
地元の環境団体に意見を聴き、表土を掘削後に再び戻して植生を維持し、湿地帯を回復する工事をした。
工事の結果、06年ころには一帯にオギ原が再生し、多くの動植物も戻った。

だが06年5月、同事務所は工事で表土をはぎ取り、オギ原や湿地は再び失われた。
08年に朝日新聞の報道で明らかになり、同事務所は、
「所内の連絡不足で、環境回復の経緯が伝わっていなかった。」と回答。
再生した自然を自ら台無しにした反省から、今後は環境団体と連携し、再び回復を図ると約束した。
11年8月に、事務所は、地元の環境団体と協議を重ね「大堰周辺の治水と環境検討会」を設置。
地元の環境団体や自治体が参加し、対策を話し合う場ができた。
河川敷は06年の工事以降乾燥が進み、車やバイクが立ち入って草木をなぎ倒す被害も増加。
環境団体によると、07年に確認した動植物21種が、13年には5種に激減していた。

このため、環境団体は事務所に対し、動植物の生息状況を調査し、どのような再生工事をするか示すよう要請
車やバイクの侵入防止対策も求めた。だが事務所は、「大規模な調査をする予算がない」
車とバイクの侵入は「河川は自由利用が原則」と回答。
検討会は3回開いたが、議論はまとまらなかった。
そんな中、昨年3月に事務所は掘削工事を再開。
「環境には影響しない場所の工事」と説明したが、環境団体は
「私たちが求めた対策は何一つ行われていない」と反発を強め、
それ以降検討会の開催に応じていない。
「検討会は意見を聴くだけのアリバイ作りだ」
「意見を反映できる仕組みにしないと、検討会の意味がない」と環境団体。
事務所は「検討会は意見を聴く場。あり方を変更する考えはない」という。
両者の言い分は、平行線のままだ。

関連リンク

利根川上流河川事務所

全国環境保護連盟  岩田かおる代表

オギ原(国土交通省 関東地方整備局 荒川上流河川事務所)

河川は自由利用が原則(国土交通省 関東地方整備局)

利根大堰(ウィキペディア)



posted by バスター at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 「水」と環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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